EAT & BITE

食べたもの、作った料理を掲載します。(株)東風社 代表取締役社長 幸本陽平です。

商談で競合を使っていると言われたら「○○」と返答しましょう

先日、私はある家電メーカーD社のショールームに行きました。

そこで掃除機を試させてもらい、販売員の方と掃除機の性能などについて雑談していました。

私が競合のE社製品を使っていることやここが違いますね~などと話していると、販売員がこんなことをポロッと言いました。

「ラグでの吸引力を試してみてください。お使いのE社の掃除機だとラグのゴミが取れなくないですか?」

そう言われて、私は正直なところ少しイラッとしてしまいました。

私は自宅の掃除機の機能について、特に不満はなかったのですが、「あなたの掃除機のここがダメでしょう」と言われたらいい気はしません。

そのD社の販売員は自社商品をおすすめしようとするあまり、お客様(私)が使っている商品を悪く言ってしまいました。これは営業では避けるべき行為です。

私はコンサルティングや営業の研修などでこのように言います。

「お客様がすでに競合を利用している場合、それを否定してはいけません。むしろ『そうですか、それはすばらしいですね』と肯定してあげましょう。

そしてこう一言付け加えます。『A社さんをお使いでしたら、何の問題もないんじゃないですか?』と。

そうすると、意外と『いや実はそうでもなくて...』と本音を教えてくれます。」

小売にせよ、BtoBの営業にせよ、わかりやすく言えばお客様は疑っています。「騙されてなるものか」と心にバリアを張っています。

そんなバリアがあるときに「あなたの使っている製品はここがダメだ」なんて言ってしまうと「ほらきた!」と余計に心を閉ざしてしまいます。

大事なのは「肯定」することです。

それによって「共感」を得るのです。

そうして「じゃあ問題ないですね」「特にお困りのことはないですね」と言い切ります。すると「いやそうでもなくて...」とポロッとこぼすのです。

これは商談のみならず、あなたが部下をほめたり指導したりするときも同様です。

「最近、競合のX社に負けているぞ!たるんでいるんじゃないか!もっとやる気を出せ!」

こんなことを言っても「X社より劣っていること」を突きつけられただけになり、社員は面白くありません。

そうではなく、

「最近、X社はメンテナンスが容易であることを売りにしているようだ。それがウチに比べて本当に優れているのか、それとメンテナンス以外でウチがX社に勝っているのはどこか、きちんと調べてから商談してくれ」

もしくはここまで詳細でなくても

「X社の何が顧客に選ばれているのか、調べておいてくれないか」

と言うだけでもいいでしょう。

「あなた(の商品)は~より劣っている」

と言われてうれしくなる人はいません。

けっしてライバルを否定したり貶めたりせず、お客様にはとことん「肯定」しましょう。

f:id:yoheikomoto:20180514105710p:plain