EAT & BITE

食べたもの、作った料理を掲載します。(株)東風社 代表取締役社長 幸本陽平です。

相手の話を引き出す3つのキークエスチョン

5人聞き取りでは文字通り、「どのように聞き取りを行うか」がポイントになります。

初対面の人と話して情報を手に入れる、というのはかなり至難の業です。専門家のインタビュアーやモデレーターがいるくらいですから、なんとなくで行って成功することはありません。

そこで今回は、5人聞き取りに限らず、相手の話から情報を引き出す上で特に重要な3つのポイントをご紹介します。

 

1.具体~もっと詳しく
2.理由~なぜか尋ねる
3.肯定~展開を促す

 1.具体~もっと詳しく

【キークエスチョン】
・たとえば、どんな機能ですか?
・具体的にはどのようなお客さまですか?

個人的に、ですが…
話すことが苦手、という人が特に苦手なのが、この「具体的に話す」ということだと思います。

たとえば話し慣れている人が「りんご」を見たら、いろいろなキーワードが出てきます。赤い・丸い・大きいといった見た目の描写から、甘そう、アップルパイが好き、iPhoneの会社もアップルですよね...といった連想ワード的なことまで。

ところが話し慣れていない人だと、聞いても「えっと...りんご...です。」で終わってしまうのです。具体的にどんなりんごですか?などと聞くのですが、それで話が広がればいいほうで、そもそもの「具体的に話す」がどういうことか、すら浮かばない人も少なくありません。

そんなときにはこちらから誘導し、「たとえば色は」「りんごについて思い出はありますか」などと聞きます。ただし誘導ありきだと、話す人もただ誘導の質問に答えるだけで引きずられてので、加減が難しいところです。


2.理由~なぜか尋ねる

【キークエスチョン】
・なぜ、予算を削減しようとお考えなのですか?
・そのようにしたきっかけはおありですか?

表面的な行動は外から見てもわかるものです。
しかし「なぜ」そのように考えたのか・行動したのかは、その人でなければわかりません。

たとえばカフェに入ったのも、
・喉が乾いていたから?
・暑さや雨をしのぎたかったから?
スマホの充電をしたかったから?
とそれぞれ動機が異なっていたかもしれません。

「Aしました」→「Aしたのですね」で終わるのではなく、なぜAだったのか?Bではダメだったのか?と掘り下げることで、Aに至った本当の理由が見えてきます。

ただし、この「なぜ」という質問を受け慣れていない人は、あまりにも「なぜ」と聞かれると「怒られているよう」「しつこい」と感じてしまう恐れもあります。聞き方には注意しましょう。


3.肯定~展開を促す

【キークエスチョン】
・その後、どうなったのですか?
・ということは、うまくいったのでしょうね。

突然ですが、あなたは日々、褒められていますか?
褒めるまでいかなくても、「肯定」されていますか?

「あなたの言うとおりだよ」
「あなたの話をもっと聞きたい」

などと言われることは、日常生活ではありそうでないものです。

だから、細かいテクニック以前に、「あなたの話をもっと聞きたいんです」と言われるだけで、人は気持ちよくなって話したくなるものなのです。

ただ、そのまま「もっと話して」では相手も何をどう話せばよいかわかりません。だから、「その後はどうなったのですか?」「次もそうしたんですか?」などと自然に次を促すのです。

特に有効なのは、「それはうまくいったのでしょうね。」「だったらもう不満なんてないですよね。」と、良い意味で相手の成功を「決めつけ」てしまうことです。そう言われて嫌な気分の人はいませんし、もし仮に不満があったら「いや実はそうでもなくて...」とさらに話してくれます。


以上のテクニックは5人聞き取りのみならず、一般の営業や接客でも使えるはずです。

「具体・理由・肯定」をぜひ利用してください。