身近なニュースで学ぶマーケティング講座

世界一カンタンで効果が出る市場調査「5人聞き取り」を提供する幸本陽平が、身近なニュースでマーケティングを解説します。

【24時間営業のジム】から学ぶ~顧客のストレスを取り除く

福岡を中心に展開する西日本新聞のサイトに、このような記事がありました。

qbiz.jp

同区の会社員井手静さん(28)は1歳の長男を寝かしつけた後、夫に子どもを任せてジムに来ることがあるという。「子どもがいるので、営業時間が決まっていると来られないこともある。24時間いつでも使えるのが気に入っている」と汗を拭った。

(中略)

設備を限定することで270平方メートル前後と総合型の10分の1程度の広さで出店でき、初期投資や維持費も抑えられるという。室内に防犯カメラを設置するなどして安全性を確保しつつ、夜間はスタッフを常駐させないことで人件費も抑えている。

「何でも使えて1万円払うより、使えるものが限られても7千円のサービスが支持される時代。消費者の価値観が変わってきている」と土屋副社長は言う。

 私個人がフルサービスのジムの入会を検討しても、結局やめてしまった理由が、まさにこの「時間」でした。

「時間を区切った安いプランにしようかな、でもその対象外の時間に行きたいときもあるだろうしなあ」

このようにプランで悩むこと自体がストレスになってしまい、結局は入会をやめてしまいました。

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1.フィットネスジム=LCC

詳しくは本文を読んでいただくとして、このジムは「やること」と「やらないこと」を明確にしています。

たとえばこのジムはプールやスタジオがないそうです。そのため、水泳やエアロビクスをしたい人は入会しないことでしょう。その代わりに様々な経費が抑えられています。

ちなみに同ジムの料金を調べたところ、月会費6,800円+税で、通常のフルサービスのジムの半額ほどになっています。これなら確かにジムやスタジオがなくても「まあいいか」と思える価格ですね。

このように「絞り込む代わりに安くする」のは、LCCなどと同じく最近のトレンドです。

2.「いつでも行ける」安心感

コンビニも、今では24時間営業は当たり前ですが、昔は「客がいない深夜に開けておくのは非効率だ」と言われていました。

しかし「24時間いつでも開いている」という安心感や信頼感が長年に渡って蓄積されたからこそ、現在このようにコンビニは普及したのです。

(今では一巡して、24時間開けなくてもよいのでは、という議論がありますが...)

このジムが24時間営業することは様々な理由があるでしょうが、単純に「便利」というよりも、「入会や利用時に悩むストレスを減らしているから」とも言えるかもしれません。

3.24時間営業の店=ブッフェレストラン

そういった意味では、「ブッフェレストラン」と共通かもしれません。

最近のショッピングモールはブッフェレストランが多く店を構えています。

ブッフェが人気の理由としては、単にお腹いっぱい食べたい、店側はオペレーションがラク、といったこもあるでしょう。しかし、それだけでなく、

「お客さまにとっては、料理の種類や家族の好みを気にしなくてもよい」

というのが大きいのではないでしょうか。

ブッフェならとりあえず一通りいろいろな料理があり、料理に悩む必要がないからです。

「いかにお客さまのストレスを減らすことができるか」がマーケティングには重要です。

 

■■■このニュースから学べること■■■

1.絞り込むことで、顧客のニーズに合致した価値を適切な価格で提供する。

2.顧客が選択や決断するためのストレスを可能な限り減らす。