中小企業の社員育成と組織づくりを支援~ファクター・コンサルティング(幸本陽平事務所)

ビジネスや社員育成に役立つ情報をお届けします。原則火・金曜更新

意識することで情報は集まる

私の車が間もなく車検を迎えます。

その次の車検の前には売って、別の車に買い換えようかな?と漠然と考えています。

そうなると、無意識に街中の車に目が行きます。へぇ、この車種は知らなかったけど意外といいな。この車、意外と後部座席は狭いな。といったようにです。
(もちろん、停まっている車をジロジロ見たりはしないですよ!)

人間は、何か気になることがあると、無意識にそれを探している、と言われます。

研修のよくあるネタで次のようなものがあります。

「みなさん、この会場に来るまでの間で、『黄色のモノ』は何がありましたか?突然そう聞かれても、とっさには思いつかないはずです。

ではこの帰り道は『黄色のモノ』を探しながら帰ってみてください。すると来るときには気が付かなかった黄色のモノがたくさん見つかりますよ。

人間は同じものを見ているようでも、意識しているときとしていないときでは目に留まるものが違うのです。」

これはビジネスでも同じだと思います。

人事制度が気になる…というときはメディアのそのような情報が自然と気になります。

ヒット商品を開発したい…というときは無意識に「これ、売れているのかな?」といった目線で商品を見るようになります。

よくスピリチュアル系の人が「強く意識すれば夢がかなう!」などと言いますが、強く意識することで、自然とアンテナが広がることと関係しているのでしょう。
(意識するだけで本当に夢がかなえば苦労しないのですが…)

逆に言えば、ただなんとなく漫然と日々を過ごしていたら、何も気に留まることもなく、ただ通り過ぎていくだけといえます。

何もないときこそ、あえて「◯◯というテーマで街を歩いてみよう!」などと意識してみてはいかがでしょうか。

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やなせたかし展を見て~すべては表裏一体

先日、美術館でやなせたかし展を見てきました。

ご存知、アンパンマンの作者です。

氏のアンパンマンは、当初は顔を食べさせるなんて気持ち悪い、グロテスクだ、と批判の声が多かったと言われます。

特に初期は、顔を食べさせて人を救うことが中心のストーリーで、ヒーローであるにも関わらず、悪を倒すといった話ではありませんでした。

しかし、そこにこそ、やなせたかし氏の考え方が反映されています。

氏は父親、弟を早くに亡くし、自身も戦争に駆り出され、決して幸福な人生であるとは言えませんでした。

それが「絶対の正義・悪はない」「ただパンを差し出すだけ」という考え方につながっていきます。

アンパンマンのライバルといえばばいきんまんです。

しかしこのばいきんまんも「菌」であり、菌による発酵がなければアンパンも作ることができません。

つまりばいきんまんといえど絶対的な悪ではなく、アンパンマンと共生している存在なのです。

もちろん、決して揺るがない自分の考え方の「芯」を持つことは大事です。

そしてそれと同時に、氏のように「絶対的な価値基準は存在しない」と考えることも大事ではないでしょうか。

たとえば「経営には選択と集中が大事!」とは言われますが、あえて雑多な商品を並べたドン・キホーテA-Zスーパーセンターのような小売店も伸びています。

派遣社員非正規社員で人件費をカット!」という風潮の中、あえて正社員化を進めることで成功している企業もあります。

「これが絶対、間違いない」と思いこんだ時点で失敗は始まっています。

信念や強い意思を持つことは大事です。

しかしそれと同時に「本当にそれでいいのか?」と相対的に見ることができる、もうひとりの自分を持つことができるようにしたいものです。

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印象を残すにはわかりやすいたとえと数字を入れる

先日、メンタリストのDaiGo氏がテレビに出ていました。

その発言を聞いて、「さすが、わかりやすく伝えるのがうまいな」と思ってしまいました。

それは、彼が女性にフラれたという話題で、でもメンタリストなら相手の気持ちがわかるのでは?と質問され、こんなことを話していたからです。

「人は好きな相手を前にすると、脳がチンパンジー並にしか考えられなくなるんです。20分先しか考えられなくなるんですよ」

伝えるのがうまいな、と思ったのは次の2点です。

1)チンパンジーというわかりやすいたとえ

もし以下のように話していたらどうでしょう。

「人は好きな相手を前にすると、知能が低下するんですよ」

へぇ、ふぅん、で終わってしまいますよね。

しかしここで「チンパンジー並になる」というたとえで、「えーっ、サルと一緒になっちゃうの!?」とわかりやすく伝えることができます。

しかもここは聞き手にわかりやすいたとえになっていることがポイントです。

もしも「知能が類人猿並になるんですよ」と言っていたら、類人猿という言葉にピンと来ない人にはかえってわかりにくくなってしまいます。

2)20分という具体的な数字

これも同じく次のように話していたらどうでしょう。

「人は好きな相手を前にすると、ちょっと先しか考えられなくなるんですよ」

ちょっと先、と言われてもこれもまたピンと来ないですよね。

しかもちょっと先、は解釈に幅があります。人によっては1分後かもしれないし、3日後も「ちょっと先」かもしれません。

具体的に20分と数字を出すことで、「えー、映画一本分より短いの!?」などと具体的になります。

さらに20分という明確な数字があることで、信憑性も感じさせます。これだけ具体的な数字があるということは、その根拠もあるのだろうな、と無意識に思わせるわけですね。

※余談ですが、これは「メンタリストなのに、彼女の心は読めないのか!じゃあそのメンタリストの能力も眉唾じゃないのか!?」というおそらくしょっちゅう生じるであろう疑念に対するうまい反論にもなっているわけですね(笑)

「わかりやすいたとえ」「具体的な数字」が相手の心に届かせるポイントです。

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売る商品よりも、売る相手

先日、こんなニュースがありました。

www3.nhk.or.jp

・3年間に5億円以上の売り上げ

・3億3000万円の所得を隠し、1億3200万円余りを脱税した

1年間に売上1.5億円以上、ということは月に1,000万円をラクに超える売上だったはずで、かなりの数字ですね。

実は私も、かなり昔に大阪城天守閣そばでたこ焼きを食べた記憶があります。

ここのお店かはわかりませんが。

出張中、時間がなく、せめてたこ焼きくらいは食べようか、まあこういうところのはさほどおいしくないんだろうけど…などと思いながら食べた記憶がなんとなく残っています。

それはさておき、なぜ有名でもない店にこんな売上が?と考えると、それは「大阪城天守閣そば」という立地に他なりません。当たり前ですね。

私はコンサルティングも研修でも、しばしば

「何を売るかより、誰に売るかが大事」

と言います。

「素晴らしいもの」「画期的なもの」であったとしても、それを「欲しい」と思う人がいなければ、売れません。

一方、「それが欲しい!」という人にモノを売れば、確実に売れます。

だから「売れる商品を作ること」よりも「買ってくれそうな人を探すこと」の方がはるかに大事で、肝心なことです。

おそらくこのたこ焼き屋の周辺は競合する飲食店も少なく、まさに「たこ焼きを買いたい人」がたくさんいる環境でした。

だから売れた…なんてそんなの当たり前だ、とバカにすることはできません。

「買う人がいる場所で売る」「買う人がいるモノを売る」

これらは商売の基本です。売れない原因は、商品の品質よりも「適切な人に売っていない」ことが原因であることが多いものです。

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伝わる話のカギは具体性

※夏休みおよび執筆活動などで約1ヶ月半ブログをお休みしていました。再開します。

突然ですが、以下の二つの文章のどちらがあなたに「伝わる」文章でしょうか?

A.「ああ、中華料理が食べたいなあ」

B.「ああ、駅前の幸本亭のエビチリが食べたいなあ」

もちろんAよりもBですね。

Aは中華料理というふんわりとした広いくくりです。

Bは「駅前の幸本亭のエビチリ」と限定されていることで、

「それでなければならない」感がすごく伝わってきます。

「なぜそれなの?」「そんなにおいしいの?」

と想像を掻き立てますよね。

話がわかりにくい、伝わらないという人はこの

「具体性」が欠けていることが多いものです。

きょう一日、「具体的に話す」意識で過ごしてみてはいかがでしょうか。

「コーヒーが飲みたい」ではなく、

「冷蔵庫に入っている豆で淹れたコーヒーを赤いマグカップに入れて、180ml飲みたい」

といったように。

具体的に話すことが「伝わる」話の第一歩です。

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それはお客様が本当に望んでいますか

先日、仕事の合間の休憩時間に、ネットカフェA店に入りました。
(漫画喫茶などいろいろお店の名称はありますが、ネットカフェに統一します。)

そのA店は初めて入ったお店でした。

店内は大量のマンガで圧迫され、客同士ですれ違うのもやっとでした。

ドリンク類もあまり充実しておらず、やや衛生面に欠け、昨年オープンにもかかわらずいかにも昔ながらの店舗という感じでした。

一方、先日行った別のB店は店の作りがゆったりしており、マンガとブースのエリアが分離されて機能的な導線でした。ドリンクも充実し、かつ衛生的でした。個人的にはB店の方が好みです。

ここでビジネスのヒントになるのは、「お客様は何を求めているのか?」ということです。

とにかくマンガの質・量が大事!という人はA店に行くかもしれません。

一方、私のように、仕事の途中で一息つきたい、マンガはさほど重要ではない、という人はB店に行くでしょう。

私はネットカフェのヘビーユーザーではないですし専門家でもないので、どちらの客層が多いのか、収益に貢献するのかはわかりません。

一般的によくあるのが、私のような「リラックスしたい」というユーザーが多いにもかかわらず、競合他社ばかりを見て、「マンガの数では絶対に負けない!差別化!」としてマンガを増やし、かえってお客様は離れていく…というパターンです。

簡単に言うと、「自分たちが重要だと思っていること」と「お客様が本当に望んでいること」が乖離し、お客様が離れていってしまうのですね。

それをうまく捉えて成長したのが、フィットネスクラブのカーブスです。

www.curves.co.jp

カーブスは年齢層が上の女性をターゲットにし、プールもスタジオプログラムもありません。

本当に運動が好きな人にとっては「物足りない」かもしれませんが、ちょっとした日常プラスの運動を求める人にとっては「ちょうどよい」わけです。

つい差別化という言葉に惑わされて、「ここが競合よりすごい、これは競合にはない」といった視点ばかり追求してしまいがちです。

本当に大事なのは競合との比較ではなく「お客様が何を望んでいるか」です。競争に意味はありません。あくまでもお客様の視点・欲求を最優先にしましょう。

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